台風

台風一過のきれいな青空が広がっている。

この時期になると、毎年1つか2つ大きい台風が来て、その度に何かしら被害が出ており、やはり自然の力にはまだまだ勝てないことを痛感する。

大切にしてきたものが破壊される悔しさは相当のものだろうし、ましてや大切な人であれば、と考えて胸が痛む。

一方で来なければいいというものでもない。

水不足の解消や、生態系の程よい攪乱といったメリットもある。

昔は川が氾濫することによって、土の養分が補充され、次のシーズンの豊作につながっていたという話もあり、今よりもっと必要なものだったのだろう。

このように、何事もバランスの上に成り立っていたのだが

過去の絶妙なバランスが崩れつつある、または崩れてしまったのが今の世の中だと思う。

物事を善と悪のどちらかでしか考えられない人が増え、あらゆる面で両極端な議論が目立つようになってしまった。

何事も、プラス面とマイナス面が共存しているにも関わらず、一方だけを妄信し、他者に同様の「気付き」を与えようという正義感にあふれ、徒党を組んで他者を攻撃する。

こういう人々の議論は、全く生産性がないので、人目のつかないところで細々としておいてほしかったのだが、今や国会にまで入って来た。

国葬だのワクチンだのNHKだの、議論している時間が最大の損失だということに気づけない国会議員たち。

一部の活動家高齢者と、それにこびへつらう、若者というターゲットをスマホに奪われたマスコミ。

若者は若者で、ネットの両極端な議論に呑まれて、疲弊し無気力化。

先が見えないことこの上ない。

全部台風が洗い流してくれればよかったのになぁ。